オスマン帝国外伝シーズン3第83話のあらすじと感想/戻ってきたニギャール

オスマン帝国外伝_シーズン3第83話あらすじ

 

この記事は、「オスマン帝国外伝 シーズン3/第83話」のどこよりも詳しいあらすじと感想について書いています。

 

紆余曲折を経てミフリマーフとリュステムは結婚し、娘が生まれました。

 

ルトフィーは大宰相として厳しく風紀を取り締まり、売春婦の巣窟となっていた酒場を摘発し、売春婦たちを追放して帝都での売買春を禁止して違反者には厳罰を与えるよう指示しています。

国民からの反発が心配です…

 

オスマン帝国外伝シーズン3/第83話のあらすじ[ネタバレ注意]

サブタイトル「皇子の赴任」

 

帝都にハンガリーのイザベラ王妃からの書簡が届く。

帝国が立てたサポヤイ王はすでに亡く、その妻イザベラ王妃がまだ乳飲み子の皇子を抱え、フェルディナントから王位を渡すよう脅迫を受けていると言う。

フズルは

「サポヤイがフェルディナントと、後継者無きときはハンガリーをオーストリアに併合する…という密約をかわしていたのだろう。イザベラ王妃と結婚したのは跡継ぎを設けて貴族たちを黙らせるためだったのだろう。」

と述べる。

ルトフィーは、

「フェルディナントはすでにいくつかの城塞を攻略して帝都に使者を送ってきているが、面会せずに待たせてある。」

と言う。

フェルディナントがハンガリー王即位を承認するよう要求していると聞いたスレイマンは激怒し、サポヤイと結んだと言う密約は無効だと声を荒げる。

ヒュスレヴは、

「王妃が息子の王位継承を望んでいますが、その息子はまだ乳飲み子で、父親がサポヤイかどうかも疑わしい。」

と発言する。

リュステムは自分が専門家を送って本当にサポヤイの子供かどうか確認すると申し出る。

それを聞いたスレイマンは伝令長をハンガリーにおくって子供の外見的特徴を確認するよう指示する。

 

 

ミフリマーフは母乳が出なくて困っていた。

ヒュッレムは医師に相談して乳が出るようになる薬を処方してもらったと伝え、心配しないように…と言い聞かす。

そこにギュルバハルが現れ、新しい乳母エミネを連れてくる。

ミフリマーフはエミネに、自らの食事や衛生にも気を配るよう指示し、今夜からヒューマーシャーの側にいるよう命じる。

 

ヒュッレムはミフリマーフに、

「昔私の事を過保護だと文句を言っていたわね?母親は大変でしょ?」

と言って笑い、ミフリマーフもそれにうなずく。

 

 

その夜スレイマンとヒュッレムはリュステムを食事に招待する。

食事をしながら仕事の話をするスレイマンとリュステムを見たヒュッレムは、

「ミフリマーフが家に帰っても朝方まで仕事をしていると言っていた。」

と話す。

リュステムは、

「できるだけ自宅で仕事をするようにしています。産後の皇女様をお一人にはできませぬ。」

と述べる。

それを聞いたスレイマンは嬉しそうに、

「家庭をおろそかにするな。」

と言い、

「ミフリマーフは元気か?」

とヒュッレムに尋ねる。

ヒュッレムは頻繁に様子を見に行っていると告げ、

「1週間もすれば体調は戻るでしょう。リュステムも優しい。」

と、リュステムがミフリマーフを大切にしていることを強調する。

するとリュステムは、

「この場で恐縮ですが…」

と前置きし、ムスタファ皇子がイニチェリを視察し、金貨を配った事を報告する。

 

 

ルトフィーとシャー皇女は食事をとりながらリュステムについて話していた。

ルトフィーは、

「リュステムは勝手なことばかり言い、陛下の歓心を買おうと必死だ。陛下はあの者の真の顔を知らない。」

と嘆く。

シャー皇女は、

「ヒュッレムの目隠しのせいで真実が見えない。メフメト皇子を赴任地に送ることを兄上に再進言するように。」

と指示する。

しかしルトフィーは、

「ヒュッレム妃のご意向のせいか、何度進言しても陛下をご説得できません。」

と弁明する。

それを聞いたシャー皇女は、

「息子に同行しなければならないせいよ。」

と忌々しげに述べ、再度「兄上を説得して」と言うが、ルトフィーはヒュッレムの考えが全く読めないとあきらめ顔で話す。

 

 

スレイマンは、

「ムスタファがイニチェリに金貨を配ったという話はどこから湧いて来たのだ?」

と尋ねると、リュステムは、

「皇子が何かと理由をつけて帝都に来てはイニチェリに金貨を配っています。今回も皇女様の出産を理由にしていました、」

と答える。

ヒュッレムは、

「姪のために祝儀を配ってはだめなの?」

と尋ねる。

リュステムは、

「殿下に悪意はございませんが、過去にそのような前例はございませぬゆえ…」

と答える。

それを聞いたヒュッレムは、

「イニチェリと良い関係でいるために会いに行くのはいいことでは?」

と返すが、リュステムは、

「殿下のご権限を越えております。私は陛下へのご報告が責務ですので。」

と述べ、スレイマンに許しを得て席を立つ。

 

リュステムが退席した後、ヒュッレムはスレイマンに、

「気にしないで。皇子は姪の誕生を祝いたかっただけよ。」

と言うが、スレイマンは明らかに不機嫌な様子で席を立つ。

 

 

ルトフィーはスレイマンの所を訪ね、

  • イザベラ王妃に書簡を送ったこと
  • フェルディナントには勅令で嗣子が成人するまで王妃とヴァラディンの司祭が統治する旨を通達したこと

を報告する。

他に用がなければ下がれと言うスレイマンに、ルトフィーは

「もう一つ重要な案件があります。」

と切り出す。

 

 

翌朝マトラークチュはイブラヒムの墓の前で祈りをささげるニギャールを見かける。

ニギャールが浮かない顔をしているのを見たマトラークチュは、なぜそんな顔をしているのかと尋ねるが、ニギャールは

「聞かないで。数日前に戻ってきたの。」

と告げる。

マトラークチュは、

「娘はどうしたのだ?」

と尋ねると、ニギャールは

「見つけられなかった。」

と意気消沈した様子だった。

マトラークチュから聞いた場所にはイブラヒムの家族もすでに居なく、必死に探し回ったが途中で金が尽きて帝都に戻れなくなってしまった…と話す。

マトラークチュは、

「過去と死者には何もできん。」

と口にするが、それを聞いたニギャールは茫然とし、自分の落ちぶれた姿をマトラークチュに見せ、

「私がこうなったのはヒュッレム妃とハイエナのリュステムのせいよ。」

とつぶやく。

マトラークチュはそんなニギャールに故郷に帰るよう諭すが、ニギャールは、

「構わないで欲しい。自分で何とかする。」

と言ってイブラヒムの墓所をなでる。

マトラークチュは一緒に宿を探そうと言ってニギャールを慰めるのだった。

 

 

ルトフィーはスレイマンに、

「メフメト皇子が私のところに来ては、いつ赴任するのかと尋ねられます。皇子が私に、父上の信頼がないのだと嘆いておいででした。」

と話す。

スレイマンは、

「メフメトはわが命。信頼しないわけがない。」

と答えるが、ルトフィーは、メフメトがすでに二十歳を超えていることを指摘し、そろそろ赴任させてはどうかと進言する。

そこにリュステムがやってくる。

 

スレイマンは、

「ルトフィーがメフメトを赴任させることを進言した。」

と告げ、リュステムに意見を求める。

リュステムは、

「ご聖断に従います。これは重要なご決定かと。」

と、慎重な判断を進言し、ルトフィーの方をちらりと見てニヤリと笑みを浮かべる。

 

 

その夜ミフリマーフのところを訪ねたヒュッレムは、ヒューマーシャーが乳母を気に入ったらしいと聞かされ安堵する。

しかしヒュッレムの様子を見たミフリマーフは、

「何か気がかりなことがあるの?」

と尋ねる。

ヒュッレムは、

「ムスタファがイニチェリからの支持を得ようと金貨を配って、陛下が激怒している。」

と伝える。

 

 

シャー皇女のところに来ていたハティジェは

「ルトフィーはまだ帰ってこないの?」

と尋ね、スレイマンがメフメト皇子を赴任地に送る決定を下してくれることを期待していた。

シャー皇女は、

「最近ルトフィーは帰りが遅い。夜中まで御前会議があるようだ。」

と答える。

それを聞いたハティジェは、

「吉報なら知らせる。今度も説得に失敗したのだろう…」

と口にする。

そこにメルジャンが現れる。

メルジャンは、

「ルトフィー殿はもう宮殿を出たが行き先は不明です。」

と報告しながら、客人です…とニギャールを連れてくる。

 

 

ミフリマーフは兄上に限ってそんなことをするはずがないと言うが、ヒュッレムは、

「そうね。でもマヒデブランがいる。マヒデブランがあの手この手で皇子をそそのかしている。私は陛下の身を案じているのよ。」

と話す。

さらにヒュッレムは、

「御父上に何かあれば私たちはどうなる?御前会議の面々はリュステム以外、皆ムスタファの支持者だ。」

と述べる。

ミフリマーフは、

「母上どうか悲しまないで。」

と慰めるが、ヒュッレムは、

「無理よ。心をかき乱す知らせばかり届く。」

と嘆いて見せる。

そこにリュステムが現れ、報告があると告げる。

 

 

ニギャールのみすぼらしい姿を見たシャー皇女とハティジェは驚き、今までのいきさつを尋ねる。

ニギャールは故郷にも帰ったが自分の居場所はなかく、帝都に戻ってきたと報告する。

ハティジェが、今はどうしているの?と尋ねると、

「マトラークチュが探してくれた宿に泊まっています。」

と答える。

シャー皇女は、

「何か目的があって戻ってきたのでしょう?」

と尋ね、

「噂が立って兄上に疑われるので、この屋敷には置けない。」

と告げるが、ニギャールは、

「それは望んでいません。その代わり助けて欲しいことがあります。」

と申し出る。

 

 

リュステムから、

「3人の皇子たちの地方赴任をルトフィーが進言し、陛下がそれを了承した。」

と聞かされたヒュッレムは激怒する。

リュステムはその場で熟慮を進言したものの、陛下が了承してしまったと弁明する。

ミフリマーフは、

「いずれは通る道よ。」

と言うが、ヒュッレムは、

「子供たちの未来をシャー皇女と大宰相に託せない。」

と言い放ち、リュステムを連れて立ち去る。

 

 

その夜酒場に手入れが入る。

ルトフィーは酒場の主人に、

「私のいるところに売春婦も淫売で金を稼ぐ者もおらぬ。何度も警告したのにそれを無視したな。」

と述べる。

主人は、

「問題の部屋は閉鎖しました。今は踊って楽しむだけです。」

と弁明する。

しかしルトフィーはその場にいた全員を連行し地下牢に入れる。

 

 

ヒュッレムはスレイマンに抗議しようとするが、リュステムはそれはやめた方がいいと止める。

しかしヒュッレムは、黙って見ていろと言うのか!と声を荒げ、敵の望みは私が皇子たちのところに行くことだと憤る。

リュステムは、

「ハンガリーの情勢不安で近く遠征があります。決定はしてもすぐに赴任地に送ることはないでしょう。」

と伝える。

それを聞いたヒュッレムは、

「私は運任せにしない。必ず解決法を見つける。」

と話す。

そこに乳母が現れ、授乳に来たと告げる。

一度話をやめた二人だったが、乳母が立ち去った後、ヒュッレムは、

「よく考えてみる。お前もね。」

と言って立去る。

 

 

ミフリマーフは娘をあやしていた。

そこにリュステムも入ってくる。

皇子たちの赴任でヒュッレムが焦っているのを心配するミフリマーフは、

「兄上たちの赴任はいつになるの?」

と尋ねる。

リュステムは乳母を下がらせ、

「あの乳母は誰の紹介ですか?」

と尋ねる。

ミフリマーフは、

「身辺調査はしたわ。働きに満足している。」

と答えるが、リュステムは、

「お二人(皇女様と子供)を託すのです。安心するためにもまず知らせて下さい。」

と述べる。

 

 

スレイマンはフズルとマルコチョールを呼び、ハンガリーへの遠征でカールも動きを見せるだろうと話す。

フズルは、

「ベネチアとの協定が成立して地中海の緊張は和らぎました。スペイン艦隊もベネチアの許しなく地中海を進めないでしょう。」

と発言する。

マルコチョールは周辺の分政官らに通達して実務を担わせることを進言する。

そしてスレイマンはマルコチョールに、ルトフィーが皇子たちの赴任を進言したことを告げ、意見を求める。

マルコチョールは、

「メフメト殿下の赴任は重要です。殿下にとって宮殿は窮屈でしょう。」

と笑う。

スレイマンはフズルにも意見を求める。

フズルは、

「ご赴任が遅れるほど損失は増えましょう。ムスタファ殿下は適切な時期に赴任し、よい経験を積まれました、少なくとももうお一人ご赴任は不可欠。」

とメフメトの赴任が帝国の未来に良い影響を与えるだろうと述べる。

 

 

シャー皇女は、ニギャールが【有言実行】するか懐疑的だった。

しかしハティジェは、「あの様子なら何でもやるわ。」と言う。

そこにルトフィーが帰宅してくる。

シャー皇女は、

「待ちかねたわ。」

と嫌味を言う。

ルトフィーは、

「国政に終わりはありません。」

と笑顔で答え、朗報があると言って、皇子たちが赴任することになった事を上機嫌で報告し、

「皇子たちの赴任先は私の采配で決められます。」

と胸を張る。

 

それを聞いたシャー皇女は、「まさしく朗報」と喜び、ハティジェは、

「ヒュッレムがメフメトに同行するだろう。なるべく遠くにすべき。」

と述べる。

しかしルトフィーは、

「帝都近郊の重要な県でなければ承認されないでしょう。」

と返す。

 

 

翌日、ハプスブルグ家の使者がスレイマンの前に連れてこられる。

使者はフェルディナントがハンガリー王即位承認と引き換えに今まで通り貢納金を納めるということを伝える。

それを聞いたスレイマンはフェルディナントが自分の配下になるというのなら許すと告げる。

 

 

シャー皇女はミフリマーフのところに送った乳母エミネに会い、

「疑われてない?」

と尋ねる。

エミネは「ご心配なく」と返事し、ヒュッレムが頻繁にミフリマーフのところに来ていることを報告する。

そして、昨夜はリュステムと何やら県の事について話していたと告げる。

シャー皇女はエミネに諜報を続けるよう指示する。

 

 

スレイマンは、

「ハンガリーはイスラムが2度征服した。神のお許しがあれば3度目もあろう。」

と使者にいうが、使者はフェルディナントと故サポヤイの間に協定があると伝える。

しかしスレイマンは、

「余の配下の者が余の許可なく協定は結べぬ。その協定は無効だ。」

と告げる。

ルトフィーは、

「さらにその協定では嗣子無きときとありますが、王妃には息子がおります。」

と述べる。

使者は、

「その息子は乳飲み子です。父親も定かでない赤子に王位は譲れません。」

と答える。

それを聞いたスレイマンは、

「ハンガリー王を決めるのは余だけである。それはモハーチの戦いで勝利して得た権限だと。フェルディナントに気概があるのなら、使節をよこさずブダを占拠すればよい。我々と戦う気がないのなら、それは気概とは言えない。」

と使者を追い返す。

 

ハンガリーに送った使者の返事はまだ来ていなかった。

スレイマンはルトフィーに秘密裏に遠征準備を始めるよう指示する。

スレイマンはメフメトとルトフィーを伴い、庭に出ていく。

その様子をリュステムは鋭い視線で見送る。

 

 

スレイマンは歩きながらメフメトに、

「近いうちにセリムとバヤジットと一緒に狩に行こう。」

と誘い、ルトフィーに、

「例の件は検討したか?」

と尋ねる。

ルトフィーは、「今日説明に行くつもりでした。」と答える。

スレイマンは、

「皇子の赴任地にどの県を推す?」

と尋ねる。

ルトフィーは、メフメト皇子の赴任先としてアマスヤを薦め、セリム皇子にはコンヤ、バヤジット皇子にはキュタフヤを推薦する。

それを聞いたスレイマンはそれを了承する。

横で聞いていたメフメトは喜び、スレイマンに感謝する。

スレイマンは、

「もっと早くすべきだった。よく我慢したな。」

とメフメトを褒め、これからも精進するように…と言い聞かす。

皇子は、

「常に陛下に恥じぬ息子でありたく存じます。」

と述べる。

 

 

その夜、帰宅したルトフィーは陛下が皇子たちの赴任を承認したと嬉しそうに報告する。

それを聞いたシャー皇女は、

「これでやっと安堵して眠れる。ヒュッレムは不眠で苦しめ。」

と呪いの言葉を吐く。

ルトフィーはムスタファ皇子にも知らせると言い、シャー皇女も

「そうね、これでヒュッレムを排除できる。」

と嬉しそうに話す。

しかしルトフィーは、

「ヒュッレム妃が同行するとは思えない。あの手この手で残ろうとするでしょう。」

と話す。

シャー皇女は、

「もう扉は開いた。何としてもヒュッレムを宮殿から追い出す!」

と宣言する。

シャー皇女は、

「ヒュッレムたちは慌てているだろう。特にリュステムがね。リュステムには別の計画を考えている。」

と述べる。

 

 

ヒュッレムはスンビュルを呼び、メフメトにルトフィーやシャー皇女を近づけないよう命じるが、スンビュルは、

「皇子たちの赴任を止めることはできないでしょう。」

と答える。

それを聞いたヒュッレムは、

「無意味な正論より解決法を見つけて。」

と返し、スンビュルを困らせる。

そこにメフメトが現れ、父上からアマスヤ県の軍政官に任命されたと嬉しそうに話し、他の皇子たちも赴任先が決まったと告げる。

ヒュッレムは動揺を隠し、

「すばらしい。」

と返事し、他の皇子たちの赴任先を尋ねる。

メフメトから二人の赴任先を聞かされたヒュッレムは、

「前途の幸運を祈るわ。」

と顔を曇らせる。

皇子はヒュッレムの本心を知らず、

「悲しまないで。母上もご一緒に赴任地へ。むしろ弟たちと一緒に?」

と尋ねる。

それを聞いたヒュッレムは苦笑いするしかなかった。

 

 

翌朝、シャー皇女とハティジェはミフリマーフを訪ねる。

二人は数人の女官をしたがえて屋敷に入っていくが、その女官の中にはニギャールが紛れていた。

 

ミフリマーフはギュルバハルに、母上が今夜泊まるから部屋を用意するよう指示する。

不安そうなミフリマーフを心配したギュルバハルは、

「大丈夫ですか?」

と声をかけるが、ミフリマーフは、

「言うとおりにして。」

とギュルバハルを下がらせる。

 

廊下に出たギュルハバルはシャー皇女とハティジェに出くわす。

シャー皇女は、リュステムが在宅しているか尋ね、いないことを確認し、ギュルバハルにミフリマーフへの取次ぎを頼む。

ギュルバハルがミフリマーフのところに行ったのを確認したシャー皇女はニギャールに目配せする。

 

シャー皇女とハティジェはミフリマーフの部屋に入り、挨拶をかわす。

ハティジェはミフリマーフと生まれた娘に会いに来たと告げる。

ミフリマーフはギュルバハルに授乳が済んだら娘を連れてくるよう命じる。

 

 

その頃、リュステムはヒュッレムと会っていた。

リュステムはシャー皇女の思惑通り皇子たちの赴任が決まってしまったと慌てた様子だった。

ヒュッレムは、

「まだ正式決定ではないし、決まったとしてもかまわない。状況や条件は変わるものだ。」

と強がるが、リュステムは、

「もう決定は覆せません。」

と顔をこわばらせる。

 

 

乳母のエミネが赤子を連れてやってくる。

その様子をニギャールはじっと見つめていた。

 

 

ヒュッレムは、

「ご聖断が下されようと実行されるとは限らない。赴任を止められないのなら、私たちの望んだ県に行くだけよ。」

と言い放つ。

リュステムは、アマスヤは重要な県で皇子が赴任するにふさわしい県だと伝えるが、ヒュッレムは、

「メフメトはマニサに赴任させる。」

と言い放つ。

それを聞いたリュステムは、

「ムスタファ殿下はどうするのですか?」

と怪訝な顔をする。

ヒュッレムは、

「それはお前が考えて。私はお前の望みをかなえ、娘と結婚させた 今度は私の望みをかなえて。」

とリュステムに難題を突き付ける。

 

 

ミフリマーフの娘ヒューマーシャーを見たシャー皇女は、

「お前に似て美人になる。」

とほめる。

ハティジェは夫婦仲はどう?と尋ね、

「お前を悲しませてない?」

とミフリマーフの顔色をうかがう。

ミフリマーフはリュステムは自分を大切にしてくれているというが、ハティジェは

「元気がないようだけど?」

といぶかる。

ミフリマーフは、

「最近よく眠れなかったが、乳母のエミネのおかげで安心できた。」

と答える。

それを聞いたシャー皇女とハティジェは笑いながら顔を見合せる。

 

 

部屋を出たシャー皇女とハティジェは女官たちの中にニギャールがいないのを確認して屋敷を立ち去る。

 

 

その夜、ミフリマーフのところに来たヒュッレムは、シャー皇女とハティジェが訪ねてきたと知り、浮かない顔で食が進まない様子だった。

二人は何をしに来たの?と不審に思うヒュッレムにミフリマーフは、

「私に会いに来ただけです。」

と答える。

するとヒュッレムは、

「二人がいい顔をしてきても騙されないように。秘密を話さないで。」

とくぎを刺す。

父上はどうしてる?と尋ねるミフリマーフにヒュッレムは、

「皇子たちの赴任の事で忙しいみたい。」

とイラ立つ。

 

 

ニギャールは、目的達成のために屋敷の倉庫の中に身を潜めていた。

 

 

ヒュッレムは、

「シャー皇女たちが私を地方に追いやるために皇子の赴任を陛下に進言したのだ。そこで消されるかも。」

と不安を口にする。

ミフリマーフは、

「20年お母様に何もできなかったのだから今後も同じよ。」

と慰め、帰ろうとするヒュッレムを引き留め、

「泊まって行って欲しい。」

と懇願する。

ヒュッレムはどうしたの?と尋ねる。

ミフリマーフは、

「一人になりたくない。」

と答えるが、ヒュッレムは、

「お前は一人じゃない。屋敷には子供も愛してくれている夫もいる。私も近くにいる。お前は出産と睡眠不足で神経質になっているのよ。」

と慰める。

 

 

シャー皇女は自宅で一人になり、頭を抱えていた。

そこにメルジャンが現れる。

シャー皇女はため息交じりに、

「嫌な予感がする。不測の事態は避けたい。」

と不安を口にする。

それを聞いたメルジャンは、

「なぜニギャールを信用したのですか?ニギャールはミフリマーフ皇女様と赤子にも危害を加えるのでは?」

と懸念する。

シャー皇女は、

「何度も念を押した。リュステムを殺すだけだと言い聞かせた。」

と返す。

するとメルジャンは、ヒュッレムがミフリマーフの屋敷に泊まっていることを告げる。

 

 

ニギャールは夜中、頃合いを見て倉庫から出ていく。

 

その頃ミフリマーフとリュステムは同じ部屋で、ヒュッレムは別室で就寝中だった。

ニギャールは廊下にあった燭台を持ち、そっと廊下を歩いていく。

部屋の前には見張りの宦官がいたが、ニギャールは宦官を殴り倒し、その中に入る。

そこは乳母の部屋で、同じ部屋にヒューマーシャー皇女が寝かされていたのだった。

 

 

※主要登場人物について、おさらいしたい場合はこちらの記事で確認してください。

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オスマン帝国外伝シーズン3/第83話の感想

 

ニギャールは帝都に戻ってきました。

娘もイブラヒムの家族も行方知れずで、見つけることができなかったようです。

マトラークチュは、

「過去と死人には何もできない。」

とあきらめさせようとしましたが、行き場を失ったニギャールは【復讐の権化】になっていました。

 

これまでは、まだ娘に会いたい気持ちから押さえていた感情(ヒュッレムとリュステムへの憎しみ)が、絶望によって抑えきれなくなってしまったようです。

マトラークチュは相変わらずお人好しで、ニギャールのために宿まで手配してあげました。

マトラークチュは今までさんざんコケにされてきたのに何で許しちゃうんでしょうかね?

ここまでくると逆に腹が立ちます。

そんなんだから未だに独身なんですよと言いたい。

さすがのニギャールもこれ以上マトラークチュの世話になれないと思ったようですが…。

 

 

逆にシャー皇女はニギャールが自分のところに転がり込まないよう予防線を張っています。

どこまでも冷たい人ですね。

ニギャールとやり合ったハティジェの方がニギャールを心配しています。

シャー皇女はニギャールからの申し出を受け、一緒にミフリマーフの所に行き、ニギャールを屋敷の中に潜り込ませました。

でも…リュステムを殺すために屋敷に忍び込んだニギャールは、なぜか乳母の部屋に行き、生後間もない赤子のヒューマーシャー皇女に近づいています。

何をする気なんでしょうか?

怖いことやめてよー~ギャール!!

 

その夜シャー皇女は今更ながらニギャールを送り込んだことを後悔します。

リュステムとヒュッレムは憎いけれども、ミフリマーフとその子供は自分たちの血族だと心配していると言うのです。

ずいぶん勝手な言い草ですね…

リュステムとヒュッレムだってミフリマーフの家族なのに…。

シャー皇女はそもそも自分の夫を家族だとは思っていないようですが、ベイハン皇女だってハティジェだって夫が殺されたときは悲しんでいたじゃないですか…。

本当、シャー皇女には情がないのかな?

 

 

皇子たちの地方赴任が決まってしまったことに焦ったヒュッレムは、赴任が止められないのなら、ムスタファのいるマニサをメフメトの赴任先にしろと難題をリュステムにつきつけました。

しかも方法はお前が考えろですからね…

さすがのリュステムも唖然としていました。

 

ムスタファは着々と支持を広げ、マニサでも臣民に慕われていますし、イニチェリの支持を集めています。

皇子として優秀で、年長者であるムスタファは最も帝位に近い皇子ですから、順当にいけば間違いなく皇帝の座につくでしょう。

それを阻止しようと、ほめるふりしてムスタファをディスるヒュッレム。

長年スレイマンと一緒にいるので、怒りのツボをよく知っていて、うま~くスレイマンを不機嫌にしています。

スレイマンの側にいればこうやってスレイマンを操ることができますが、離れてしまっては効力がありません。

だから何としてでも宮殿に残ろうとするでしょう。

 

 

しかしメフメトはすでに二十歳。

さすがにもう赴任しなければ、却っておかしな目で見られそうです。

皇子も嬉しそうにヒュッレムに報告していましたしね。

あ~…メフメトは本当に空気が読めない!

ヒュッレムの子にしては素直すぎる!

もうちょっと、ずるさも必要な気がします。

その点ではセリムの方が要領がよさそうです。

こういうところが将来に影響するのでしょうね。

 

 

今回登場したハンガリーの「イザベラ王妃」は、もちろん【あのイザベラ】とは別人です。

操り人形だったサポヤイ王の妻で、この時まだ生まれたばかりの息子を王位につけようとスレイマンに陳情したのです。

それにしても、

フェルディナントはハンガリーの王位を認めれば朝貢するって言っていますが、絶対嘘ですよね?

そもそも何でわざわざスレイマンにお伺いたててんの?って感じです。

スレイマンの言うように、返して欲しければ一戦交えるしかないと思うのですが。

 

どうやらまたハンガリー遠征が近そうです。

そして今度こそバヤジット皇子も正式に参加できるのではないかと思います。

バヤジットはセリムよりも武芸には優れていますが、短慮すぎて危なっかしい印象です。

国を治めるのは武芸だけでは無理でしょうし、短慮だと間違いを犯しやすいですからね・・・。

 

 

今回、メフメトだけでなくセリムとバヤジットも地方に赴任することになりました。

これで残るのはジハンギル皇子だけです。

彼は病気のせいで背骨が曲がってしまったので、普通の皇子とは違います。

おそらく乗馬は難しいでしょう。

軍の指揮をとれない皇子は皇帝にはなれません。

そのことは彼の心を深く傷つけることになるかもしれません。

 

 

さて、皇子たちの地方赴任が決まりましたが、ヒュッレムはメフメトの赴任先をムスタファがいるマニサにすると言い出し、リュステムにムスタファを何とかするよう命じました。

ヒュッレムに無理難題を押し付けられたリュステムは、果たしてどうするつもりなのでしょう?

 

そして帝都に戻ったニギャールは復讐するためにシャー皇女に頼み込み、女官のふりをしてリュステムとミフリマーフの屋敷に潜入しました。

その日、胸騒ぎを覚えたミフリマーフはヒュッレムに泊まっていくよう頼みます。

皆が寝静まったころ、ニギャールは行動を開始しました。

ヒューマーシャー皇女の部屋に忍び込んだニギャールは、いったい何をしようとしているのでしょうか?

シャー皇女の懸念が現実にならなければいいのですが…。

 

 

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オスマン帝国外伝シーズン3の日本語字幕版最速配信は?

現在、最新のオスマン帝国外伝シーズン3が配信されているのは、「チャンネル銀河」「hulu」だけ(毎週5話づつ配信)です。

当然、数カ月後にはBS日テレでも配信されることになると思いますが、まだいつになるか未定だし、そんなに待てない!という場合、日本語字幕付きのオスマン帝国シーズン3を視聴するにはこの2択しかありません。

 

その内、リアルタイム配信での最速はチャンネル銀河になります。(huluより1日程早い)

たった1日の違いですが、1日でも早く観たいなら「チャンネル銀河」に軍配が上がりますが…両者には決定的な違いがあります!

 

ということでまずは、チャンネル銀河(単体で申し込んだ場合)とhuluを比較してみましょう!

チャンネル銀河 hulu
料金 660円(税込) 1,026円(税込)
無料期間 加入月無料 2週間
オスマン帝国外伝を見逃した場合 毎週土曜日に再放送(1回のみ)あり。 いつでも何度でも好きなだけ観れる。

チャンネル銀河はスカパーのサービスで他のチャンネルとのセット割などもありますが、オスマン帝国外伝をとことん楽しむという面で言えば、シーズン1からシーズン3の配信されたところまで、好きな時に好きなだけ観られる【 hulu 】が圧倒的にお得です!(私はもう何度も観ています)

 

ご覧のように、「チャンネル銀河」では再放送は基本的に1回のみ。(ただ、シーズン2までと同様に、数カ月後に再配信はされるハズです。)

リアルタイムで観れる場合は問題ないんですが、

  • 見逃した…
  • もう一度あの場面を振り返りたい…

という場合、

現状でシーズン3がいつでも何度でも見放題なのは、huluのみ

です。

 

 huluなら「オスマン帝国外伝」がシーズン4最新配信分まで全て見放題!

「オスマン帝国外伝」シーズン4のフル動画を無料で見る

 

しかも…

シーズン1、2の場面もいつでも振り替えれる!

huluならいつでも何話からでも、更に何度でも日本語字幕版のオスマン帝国外伝シーズン3が観れるんですが、更に大きいのは、

シーズン1、2のストーリーをいつでも振り返れる!

これはすごく大きいんですよ!

 

だって、実際に私もそうでしたが、オスマン帝国外伝は、これだけの大作なので、

  • あれ?何でこんな事になったんだっけ?
  • あれ?そもそもこの事件の発端は何だったっけ?
  • この人物ってあの時の人か~

と頻繁に過去を振り返りたくなるものですから…。

 

複数の事件が絡み合って展開されるので、あれって次の事件の伏線だった…という場面がたくさん出てくるので尚更。

だからオスマン帝国外伝にどっぷり浸っている私にとって、huluはもはや手放せない存在です。

 

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そしてhuluには無料トライアル期間というお試しで利用できるサービスがあります。

 

まずは2週間のお試し期間でhuluライフを体験!

オスマン帝国外伝のボリュームから考えると、まず現実的ではないんですが、その気になればhuluの無料トライアル期間の2週間でシーズン3最新配信分までの全話を制覇してしまうことも不可能ではありません。

 

そしてその2週間以内に解約すれば、実質タダでオスマン帝国外伝シーズン3を堪能できてしまうのです。

huluは無料トライアル期間に解約すれば、料金は一切掛かりません。

しかも、登録も解約も5分以内で簡単にできます。

 

これはもうメリットしかありませんよね。

 

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実はBS日テレでの放送ではカットされてる場面があります!

いつになるかは分かりませんが、シーズン2まで好評だったこともあって、数カ月後にはBS日テレでも「オスマン帝国外伝 シーズン3」は放送されるでしょう。

 

ただ、シーズン2までがそうだったように、BS日テレでの放送には、CMに入る直前に流れる数秒の場面が出てくると思います

コレって実は、

カットされてる場面

も含まれているんです~!!

 

もともとトルコ版で各話の長さが違うのに、地上波での放送枠は固定なので、その放送時間上の微調整で致し方ありません。

まあ…それほど重要ではない場面が多い感じではあるんですが、CMの前後で場面が飛んでるので、個人的には違和感を感じます。

BSもしょせんCMありきで成り立ってるので仕方ないですね。

 

ちなみに、この記事の感想は、もちろんhuluでの完全版を元にしています。

 

ということで、完全版をじっくり堪能したい私にとっては「hulu」の1択です!

 

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本ページの情報は、2024年09月時点のものです。最新の情報は、 hulu公式ページよりご確認ください。

 

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