スレイマン1世がカヌニ(立法者)と呼ばれる所以は、古い法律を再編してその時代に合うように法整備したことによりますが、その法整備をになったのがエブッスード師でした。
現在でも「イスラム法」については、このエブッスードの書いた法令を基軸にされていると言われています。
そのためエブッスードはイスラム圏で大変尊敬を集めている人物でした。
その高名なエブッスードを演じたタンセル・クルティスさんのプロフィールや経歴をチェックしてみましょう。
タンセル・クルティス「エブッスード役」のプロフィールと経歴
本名:タンセル・クルティス(Tuncel Kurtiz)
生年月日:1936年2月1日(2013年9月27日に77歳で亡くなる)
出身地:トルコ/コジャエリ県
活動時期:1958年~2013年
家族:妻【メネンド・クルティス】
タンセル・クルティスさんは1936年2月1日コジャエリ生まれ。
父はオスマン時代のギリシャで生まれた官僚で、母はボスニア人で教師です。
大学で法学や心理学、言語学、美術史などを学んだものの、大学は中退しています。
1958年ドーメン劇場で演技を始めました。
俳優としての代表作は「Sürü」という映画です。
その後、脚本家や監督、プロデューサーなどでも活躍しています。
1981年にはNurettin Sezerと一緒に執筆した脚本がアンタルヤ・ゴールデンオレンジ・フイルム・フェスティバルで最優秀脚本賞を受賞しました。
更に、1986年には、ベルリン映画祭で主演男優賞を受賞し、2011年にはゴールデンオレンジ・フィイルムフェスティバルで「生涯名誉賞」を受賞している偉大な俳優さんです。
2013年、心臓発作で突然亡くなってしまい(享年77歳)、当時はオスマン帝国外伝シーズン4が放映中であったため、番組でテロップが流れました。
エブッスード役がTVドラマにおける役者人生最期の役になってしまいました。
突然の死であったため、司法解剖がされたらしいんですが、事件性はなかったようです。
タンセル・クルティスさんが出演する他の作品は?
タンセル・クルティスさんは、生涯現役でしたので、出演作がたくさんあります。
代表的な作品をご紹介します。
■Sürü
【1978年/トルコ映画】
タンセルさんの代表作です。
監督は母后役であるネハバット・チェフレさんの元夫で、トルコの田舎の部族社会への反発が示唆されている作品。
■Gül Hasan
【1979年/トルコ映画】
タンセルさんが監督・脚本を手掛けた作品です。(脚本は共同執)
■bereketli topraklar üzerinde
【1979年/トルコ映画】
タンセルさんがプロデューサーを務めた作品。
予告編の動画を見つけましたが、古い作品のせいか画質はよくないです。
■Bir Aşk Uğruna
【1994年/トルコ映画】
タンセル・さんがアンタルヤ・ゴールデンオレンジ・フィルムフェスティバルで助演男優賞を取った作品。
■akrebin yolculuğu
【1997年/トルコ映画】
タンセルさんがアンカラ国際映画祭で助演男優賞を取った作品。
ロマンス映画です。
■Yaşamın Kıyısında
【2007年/トルコ・ドイツ合作映画】
タンセルさんはこの作品で、アンカラ国際映画祭やアンタルヤ・ゴールデンオレンジ・映画祭で助演男優賞を受賞しています。
■Mutlu Aile Defteri
【2013年/トルコ映画】
タンセルさんの遺作となった映画です。
「タンセル・クルティスさんの経歴」まとめ
いかがでしたか?
エブッスードはセリム2世の頃まで活躍したので、タンセル・クルティスさんは配役としては少し歳が取りすぎているのが正直な所。
ただ、イスラム圏で尊敬を集めているエブッスード役ということで、実際に尊敬されているタンセル・クルティスさんが抜擢されたのではないかと思います。
タンセル・クルティスさんの俳優としてのキャリアは長く、多くの作品に出演し、さらに監督や脚本、プロデューサー業もこなしていましたが、残念ながら2013年に惜しまれながら亡くなってしまいました。
新しい作品はもう出てきませんが、古い作品はyoutubeなどで観ることができます。
是非チェックしてみてください。
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