「ざるそば」と「もりそば」と「かけそば」の違いを解りやすく!

ざるそば

この記事では、普段は特に気にしない「ざるそば」と「もりそば」と「かけそば」の違いについて解りやすく解説します。

というのも、先日友人と蕎麦屋さんに行ったときに、気になって調べてみたら「そういうことだったのか!」とすごく納得できたからなんです。

 

完全に雑学の知識になりますが、話のネタにはなると思うので、是非最後までお読みください。

 

ざるそば、もりそば、かけそば。それぞれの名前の由来とは?

かけそばとざるそばの違い

普段何気なく蕎麦屋さんで食べている「そば」でも、メニューには「ざるそば」「もりそば」「かけそば」それぞれの違いまではさすがに書いてません。

写真が載っているメニューならまだどんなものかというのはピンときますが、ほとんどのメニューには写真付きメニューはなかなかないですよね(笑)

 

私がよく行く蕎麦屋さんも木の板にメニューが書かれていて、それが壁に吊るされているだけです。

 

で、この中で「かけそば」だけは、出汁つゆをぶっかけているんだと他の2つと明確に区別が付きますが、「ざるそば」と「もりそば」って、そばつゆにつけて食べるのは一緒なのでよく違いがわからないですよね。

 

そこで、詳しくを調べてみたところ…その違いというのは、つゆの「材料」だということがわかりました!

つまり…

「ざるそば」

質の良いかつお節で出汁をとる


「もりそば」

質の落ちるかつお節で出汁をとる

という風に明確に使い分けて区別されていたのです。

 

明治時代には、更に「ざるそば」を高級なものと区別するために、江戸時代には貴重だった「みりん」を加えたものが出回ったんだとか。

ただその後、かつお節自体の質が高まって明確な差はなくなりました。

 

 

また、「ざるそば」と「もりそば」で見た目の違いと言えば「海苔」が乗っているか乗っていないか?が一般的ですよね。

「ざるそば」…海苔が乗っている

「もりそば」…海苔が乗っていない

 

「ざるそば」に海苔を乗せるようになったのは明治時代になってからで、これも出汁と同じく「もりそば」と区別しようと、より高級感を演出するために乗せられるようになったとのことです。

 

でも今は「もりそば」でも海苔が乗っている場合があって、お店によってマチマチというのが実情。

従って、厳密な区別の基準が現在はなくなっています。

 

 

更に、盛られている器にも差が出てきたのは明治時代以降で、お皿代わりに竹ザルに盛ったものを東京・深川のそば屋「伊勢屋」が誕生させたのが始めと考えられています。

 

 

以上のことを総合すると、1つだけ確かに言えることは、

「もりそば」が先で「ざるそば」が後だった

ということ。

で、

後から出てきた「ざるそば」を、それまでの「もりそば」と区別するために、器だったり、海苔を乗せたり、高級な出汁を使ったりして区別するようになった…

というわけです。

 

 

一方、「かけそば」の由来に関しては江戸時代中頃に、

そばを一口ごとにつゆへつけて食べるのが面倒だという人たちが、「そのままつゆをそばへかけて食べる」ことにより登場したのが「かけそば」と呼ばれるようになった

というのが有力な説になります。

で、その

「かけそば」と区別するために、つゆにつけて食べるものを「もりそば」と呼ぶようになった

というのが「もりそば」と呼ばれるようになった理由です。

 

 

このように、江戸時代から明治時代へかけて

「かけそば」→「もりそば」→「ざるそば」

と変化が出てきてるんですよね。

私はこのことを全く知らなかったので、この歴史を知った時には思わず納得してしまいました。

 

 

しかし、既に書いたように、近年ではそのつゆの違いに差を出しているお店はほぼなくなって来ていて、実質的には「ざるそば」「もりそば」の違いは「海苔」が乗っているか乗っていないのかの差くらいになってしまってるようです⋅⋅⋅

私は自宅で作る「つゆにつけて食べるそば」は全て「ざるそばだよー」って家族へ出してました…これから気をつけます(笑)

 

他にも「せいろそば」とか「ぶっかけそば」など色々あるけど…

そばの種類
そばのことを調べ出したら、そう言えば、「そば」って他にも色んな「そば」があるよなぁ~と思い、他のそばについても気になりました。

ということで、ここからはその他の「そば」にも触れて行きますね。

 

  • 「もりそば」と「せいろそば」は同じなので(強いて挙げれば器のみ)特に違いはなし。
  • 「ぶっかけそば」と「かけそば」も同じ熱いつゆをかけたそばで、元々は「ぶっかけそば」と言われていた。
  • 「瓦そば」は熱した瓦の上に「茶そば」と具をのせて、温かいめんつゆで食べる山口県発祥のもの。
  • 「へぎそば」は、つなぎに布海苔(ふのり)という海藻を使用したそば。「ヘギ」と呼ばれる器に盛り付けたもの。「へぎそば」は新潟県の小千谷市の業界団体により商標登録されている。

 

以上が、その他の「そば」の雑学になります。

あなたはこの内、いくつ知ってましたか?

 

【結論】結局は何が違う?→ 値段はざるそばが一番高い

ざるそば

ここまでで色々なそばの種類の名前が出てきましたが、

結局「ざるそば」「もりそば」「かけそば」の3種の中でどれが一番値段が高いのか⋅⋅⋅

が気になりませんか?

 

ということで値段の差を調べると…それは、やはり違いのところで話したように

【高級そば】として区別されてきた「ざるそば」が一番高い

という結論になります!

 

近年で、形式上の違いは海苔が乗ってるかそうでないかくらいになってしまってますが、ざるそばの歴史をお話した通り、当時はつゆの違いもあったので、その名残が今もあると言えるでしょう。

 

「ざるそば、もりそば、かけそばの違い」まとめ

そばの違い

今回のポイントは以下の通りです。

「ざるそば」

  • その昔は良質なかつお節を使用したつゆをつけて食べるそばだった。
  • 海苔が乗せられたのは明治時代から。
  • 「もりそば」と区別するために、お皿代わりに竹ザルに盛ったものを東京・深川のそば屋「伊勢屋」が誕生させた。→「ざるそば」の誕生は「もりそば」の後。

「もりそば」

  • 質の落ちるかつお節を使用したつゆだった。
  • 「かけそば」と区別するために、「もりそば」と呼ばれるようになった。

「かけそば」

  • それまで、そばを一口ずつ、つゆに付けて食べるのが面倒くさいという人から生まれた。
  • 「ぶっかけそば」と同じ。

 

 

このように今回は「ざるそば」「もりそば」「かけそば」の各違いについて、なるべく解りやすく説明させてもらいました。

私自身が知らないことだったし、江戸時代から明治時代と古くから区別がされていたと思うと、そばも奥が深いなと…

 

 

ちなみに個人的に「なるほど~」と思ったのは「月見そば」

海苔の上に卵を乗せてネギや椎茸などの具材を乗せる理由が、

  • 「海苔は夜空」
  • 「白身は雲」
  • 「黄身が月」
  • 「ネギや椎茸は林や松を表す」

であることを知って、「月見そば」が好きで食べることも多かった私は、更に月見そばを改めて食べたいなと思いました(笑)

 

なかなか普段気にしない「そば」の種類や由来。

是非、話のネタにしてください!

 

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